どうも、まるすけです。
以前、工場で働いている時の部下に岩手県出身の従業員がいたんです。
ある日の昼休みにその従業員と出身地の話になって
「ウチの実家、Googleのストリートビューで見てみますか?」
という事になり住所を聞いていると
「岩手県〇〇市〇〇第〇地割〇〇番地〇〇です」
「ん…?地割??」
そう聞くと
「岩手県だと普通にある住所なんですが…」
との事。
という事で、今回はそんな「地割」という住所についていろいろ調べていきたいと思います!
読み方と意味
読み方は「じわり」と読みます。
「ちわり」じゃないんですね(^-^;)
意味としては
「耕地、宅地、山林などを一定基準で区画する」
という事。
・ここからここまでが畑や田んぼなどの耕地
・このへんは住宅地
・ここは山林
といった感じですね。
※2021年8月1日追記
この記事を読んでいただいた方から次のようなコメントをいただきました!
『岩手県の人は「ちわり」と読んでいます。
岩手県では、岩手県特有のものとは認識していない人の方が多いと思います。』
という事です。
「ちわり」でも合ってたんですね…(^-^;)
貴重な情報を教えていただきありがとうございました♪
日本における地割の由来
では、この地割というものがどうして住所になったのか?
そのはじまりは、今から150年以上前の江戸時代まで遡ります。
まず慶応2年(1866年)に行われた検地で、土地に「い」「ろ」「は」というように検地番号をつけました。
たとえば、村の一番西側のこの土地は「い」という番号。
その隣の東側の土地は「ろ」、そのまた東側が「は」というように。
その後、明治6~14年(1873~81年)に行われた地租改正時に、そのイロハ順を
「い⇒第1地割」
「ろ⇒第2地割」
「は⇒第3地割」
と数字に置き換えました。
これが地割が住所名となった由来とされています。
ただ、なぜその地割を住所として使い続けているのが岩手県だけなのか??
こちらに関しては残念ながら調べても分かりませんでした…(>_<)
※2023年6月6日追記
さらに、この記事を読んでいただいた別の方から次のようなコメントをいただきました!
『ちなみに岩手県旧和賀郡東和町(現花巻市)では地割では無く代わりに「区」を用いてますよ。』
岩手県だからといって、全ての地域で地割が使われている訳ではなく「区」も使われているとの事でした。
こちらも貴重な情報を教えていただき、ありがとうございました♪
地割を用いた制度
江戸時代の農村には、ある一定の土地を共用とした後、期間限定でその土地を住民に割り当てて使用させ、また期間が過ぎたら割り当てなおすという「地割制度」とよばれるものもありました。
「この範囲を一定期間あなたに貸し出します」
「来年になったらここは他の人に割り当てますので、あなたはあの範囲をお願いします」
というもの。
これは年貢の負担を村民で共有する事や、土地利用の平等化が目的でした。
ちなみに、その割り当てられた土地の事を「割り地」といいます。
地図で見るとどんな感じ?
実際にGoogle mapで「岩手」「地割」で検索して、その住所がどう配置されているのか調べてみました。
こんな感じでたくさん地割の名前が!
これは盛岡周辺の地図ですが、岩手県の他の地域にも地割の地名はたくさんありました。
たとえば有名な温泉地である花巻温泉郷。
その中にある「ホテル銀河パークはなまき」の住所は【岩手県花巻市金矢第5地割251-1】
こちらにも地割が入っていました。
まとめ
という事で、地割という住所について調べてみました。
当たり前の事なんですが、地割に限らず地名には必ず理由があるんですね。
そして、工場で働いていた当時の部下が言った通り
「岩手だと普通にある住所」
でしたね(;´∀`)
こういう「地名の由来」は調べててとっても楽しかったです♪
また機会があれば他の地名についても調べてみたいと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました♪
岩手県の人は「ちわり」と読んでいます。
岩手県では、岩手県特有のものとは認識していない人の方が多いと思います。
コメントありがとうございます!
せっかく貴重な情報を教えていただいてたのに返信が遅くなってしまい申し訳ありません…。
この記事は、ありがたい事にm&m様のように多くの方に読んでいただいているようで書いた私としても大変うれしく思っています♪
のちほど、今回教えていただいた情報も記事に追記させていただきたいと思います。
これからも(あまり頻繁に更新はできていませんが…)
当ブログをよろしくお願い致します(*^_^*)
他の方も指摘されてますが「地割」です。私も地割住みです(笑)です。
電話などで自分の住所を言うとき「チワリ」も住所(地名)の一部と思われることが多いので、
「チは地面のチ、ワリは割り算のワリです。『何丁目』みたいなものです」って必ず補足します。
そういえば学生時代の友人の実家の住所が「○○県△△市□□町」の後が「ワ(カタカナ)の123」みたくなってて、この記事の「イロハを『地割』に置き換えた」という記述を読みたいへんためになりました。
補足です。例としてあげられてるホテル銀河パーク花巻、は、地元民は「金矢温泉」と呼び「花巻温泉」とは区別しています。
花巻温泉(峡)は実際には10か所の温泉の集合(相称)で、金谷温泉はこの中には数えらていません。※私もよく金矢温泉利用します。広域公園という綺麗な施設の横に建っていて良い温泉ですよ!
コメントありがとうございます!
猫の事務所様のように、実際にお住いの方からメッセージ頂けると大変うれしく思います♪
また、コメント内にもあった
【この記事の「イロハを『地割』に置き換えた」という記述を読みたいへんためになりました。】
という言葉は、ブログを運営して記事を書いていく中で目指している目的でもあったので本当にうれしかったです。
これからも当ブログをよろしくお願い致します_(._.)_
ちなみに岩手県旧和賀郡東和町(現花巻市)では地割では無く代わりに「区」を用いてますよ。
貴重なご意見ありがとうございます!
早速ブログの本文にも追記させていただきます。
取引先の工場に行った時 住所に「三番割」が含まれていて
不思議に思って調べてこのサイトに辿り着きました。
ちなみに岩手県ではなく愛知県です
その近くには 二丁割 という表記もあり 丁と 番 は何が違うのか
新たなナゾがでてきてしまいましたw
mykel1977様
コメントありがとうございます!
愛知にもそういった地名があるんですね(゚Д゚;)
本当におっしゃる通りで、日本各地にはまだまだ不思議な住所がたくさんあるんですよね。。。
サイト自体なかなか更新できずにいますが、機会があったらぜひ調べてアップしたいと思います!