【汝自身を知れ】ソクラテスの言葉から考える今の世の中

スポンサーリンク

古代ギリシアの哲学者、ソクラテス。

皆さんも名前ぐらいは聞いた事があるのではないでしょうか。

そんなソクラテスが人間探求をするきっかけとなった言葉に
【汝(なんじ)自身を知れ】
というものがあります。

【汝(自分)自身を知る】とは?

そもそも、この言葉を残したソクラテスってどういう人なんだろう?
と気になったので、その生涯や彼の残した言葉について調べてみました。

そうやって調べていくうちに
「これって今の世の中にも通じる大切な事なんじゃないかな?」
と思う事がたくさんあったので記事にしてみました。

ご興味を持たれた方はご覧ください♪

ソクラテスの生涯

ソクラテスが生まれたのは今から約2500年前の古代ギリシア。
アテネ(旧名アテナイ)のアロベケ区で、父ソプロニコス(石工、彫刻家)、母パイナレテ(助産師)のもとに誕生しました。

若い頃から哲学や数学に関心があり、アナクサゴラスの思想を学びはじめます。
ところが「物事の原因を水や空気といった無数の元素で説明する」という内容に、次第に失望していきます。

40歳頃、彼の友人であったカイレポンがデルフォイにあるアポロン神殿に赴きます。
そこは古くから予言の神アポロンを守護神として祀っていました。

その場所は当時とても有名で
「神のお告げが巫女の口を通してくだされる神託所」
と言われていました。

そこでカイレポンは巫女にこう尋ねます。
「ソクラテスよりも知恵のある者はいるか」

すると巫女は神託(神の言葉)として
「ソクラテスよりも知恵のある者はいない」
と答えたのです。

この事をソクラテスが知ると
「自分は賢者などではない」
「では世の中で賢者と呼ばれている者は一体何を知っているんだ?」
と思い、世の中で賢者と呼ばれている人々に実際に会いに行きます。

そこで話をしてみると、実は彼らは
【自分で話している内容をしっかりとは理解していない】
という事が分かりました。

「もしかして、彼らは何も知らないのに知っていると思い込んでいるのではないか?」
「そうであれば、自分は無知であるという事を知っている私の方が少しだけ優れている」
「そういう事であれば神託の言葉も理解できる」

以降、ソクラテスは賢者や市民との対話を通し
【問答によって相手の無知を自覚させる】
事をライフワークにしていきました。

当然そうなると、賢者として有名になるのと同時に多くの敵を作っていきます。

そりゃ今まで賢者として人々から称えられていた人が、急に
「この人そんなに賢くないデスヨ~」
って言われたら、ね(^-^;)

またソクラテスは当時のアテネの堕落っぷりをも強く批判していたため、権力者からも危険視されていきます。

そして紀元前399年に裁判で死刑の判決を受け、自ら毒杯であるドクニンジンの杯を飲み70歳で刑死しました。

ちなみに、哲学者で有名なプラトンはソクラテスの弟子になります。

ソクラテスの言葉

ソクラテスは自身の思想を本に残していません。
現在伝わっているのは、弟子のプラトンやクセノフォンによって伝承されたものになります。

その中から何点か紹介させていただきます。

【大切なことはただ生きることではなく、善く生きることである】
【幸福になろうとするならば、節制と正義とが自己に携わるように行動しなければならない】

この言葉通り、ソクラテスは人間の本質としての「魂」を善くすることに人生を捧げました。

裁判で判決が出たあと、いつでも逃亡や国外への亡命ができる状況にありましたが、ソクラテスはこれを拒否。
「不当な評決であってもそれに反して脱獄するという不正を行うよりも、ポリスの市民として国法に従う」
と言い、判決通り刑を受けました。

また当時はソフィストといって金銭を受け取って徳を教える教育家もいましたが、ソクラテスは「善く生きる」ために報酬を受け取らずに活動を行っていました。

【汝自身を知れ】

この記事のタイトルにもあるこの言葉。

巫女の神託が受けられるアポロン神殿の柱に刻まれていた言葉です。

「身の程を知れ」
「分をわきまえろ」
「度を越すことなかれ」
といった意味ですが、ソクラテスは
「自分の無知を自覚せよ」
と解釈し、生涯に渡って知的な鍛錬に勤めていたそうです。

【他人からされたら怒るようなことを人にしてはいけない】

私も生活するうえで常に意識している言葉です。

自分がされて不快なら、そりゃ相手も不快ですよね(-_-;)

とはいえ、毎日生活しているとつい忘れがちな事ではあります。

【金銭をできるだけ多く自分のものにしたいというような事にばかり気をつかっていて恥ずかしくないのか】

アテネが衆愚政治に堕落し、市民が権力や金銭、評判、地位ばかりを求めるようになった事を憂いた言葉。

弟子のプラトンの著書「ソクラテスの弁明」によって伝えられています。

どっかの国の政治家にも聞かせたいですね…。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

SNSの普及によって、今は誰でも簡単に自分の意見を世界に発信できるようになりました。

そういったネット上に寄せられているコメントを見ていると、思わず目をそむけたくなるような言葉もありますよね(-_-;)

簡単に発信できる今だからこそ、何かを発信する時には
【自分は無知である】
【他人からされたら怒るようなことを人にしてはいけない】
という事を改めて意識していかないといけないな、と感じました。

あとは、今から2500年以上前でも人間の本質は変わらないんだな、とも思いました。

皆さん自身の生活や意識や行動に対して、少しでも考えるきっかけとなれば嬉しいです_(._.)_

今回もお読みいただきありがとうございました♪


ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

人気ブログランキング

スポンサーリンク



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です