脳梗塞で倒れ「意識の回復は見込めない」と医師から言われた45才の妻が家に戻るまでの闘病記【28】

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まるすけ(@marusukepapa)です。

2025年2月18日(火)の夜、一緒にテレビを観ていた妻が突然目の前で意識を失いました。

すぐに救急車で搬送され緊急手術。

術後、医師から告げられた病名は
『脳梗塞』
でした。

「45才の若さで…?」
「ウソだろ…?」

『脳底動脈先端閉塞症(のうていどうみゃくせんたんへいそくしょう)』
という脳梗塞全体の中でも1%という稀な場所での発症との事。
ネットの情報も極端に少なく、内容も悲観的なものばかり…。
頭がおかしくなりそうな日々でした。

医師からは
「意識の回復は見込めないでしょう」
とまで言われましたが、奇跡的に今は後遺症を残しながらも在宅復帰して生活しています。

そんな、情報の少ない脳底動脈先端閉塞症。

「今後もし同じような状況になった方が、少しでも参考にしてくれたら…」

そんな想いから、私が書き留めておいた記録を元に妻の闘病記を公開してきましたが、今回で最終回になります。

※文章は記録の文体のまま記していきます。

過去の投稿はこちら

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8/11(祝)

面会中止のため面会できず、病院から電話で状況報告あり。

14:10
担当の看護師さんから入電。
前日の件について謝罪あり。
不快に感じた事の論点について確認、共有した。

妻の様子についてはちょっと元気がない感じの印象。
病棟スタッフから退院日の事、当日は迎えに来る事を繰り返し伝えていると報告があった。
会話の中で
「寂しい」
とも言っているようだが、少しずつ退院日の事や面会に来られない理由が分かっている様子で
「そうですよねー。リハビリ頑張ります」
と発しているとの事。

泣いたりする事は病棟ではないそうなので、引き続き繰り返しの声かけを依頼した。

8/12(火)

9:45
改めて病院から謝罪の電話があり本日付けで面会解除になる事を告げられる。
前日に担当看護師さんからも電話があった事を伝え、この件については終了とした。

仕事後に面会。

16:45
2階のリハビリ室にいる気がしたので向かうと担当の作業療法士さんと折り紙のリハビリを行っている妻を発見。
背後から
「みいー!」
と声をかけると担当の作業療法士さんが先に驚きの声をあげる。
「おぉー、パパー」
と笑顔を見せる。
スタッフさんが
「久しぶりにお二人揃ったのが見れて嬉しいです」
と言う。

「みい、パパが面会来れなかった理由は分かる?」
と聞くと
「よー分からん」
と答える。
スタッフさんが
「毎回リハビリの時にお伝えはしてたのですが、なかなか浸透せずでした」
と言われたので
「説明されてたみたいだぞ」
と伝えるが
「そーなのか」
といまいちピンと来ていない様子だった。

「今はなんのリハビリやってるの?」
「これさー、両手で紙を折るんだけど、あたししか出来ないみたいなんだよね」
「何を偉そうに」
と伝えると大笑いする。
その様子を見ていたスタッフさんが
「やっぱりご主人が来ると全然様子が違いますね、調子が出てきて良かったです」
と笑顔で話される。

17:00
病室に戻り、担当の作業療法士さんと最後のリハビリ計画書の内容を確認してサインをした。
3月のなみきリハビリテーション病院への転院時、18項目すべて最低点で合計18点だった活動面での評価が退院を目の前に66点となっていた。
ほかにも、意識障害が「なし」になったり、寝返りや立ち上がりといった基本動作がすべて「全介助」から「一部介助」になっていた。
スタッフの皆さんの支援には言葉では言い表せないほど感謝している。

スタッフさん退室後、担当の看護師さんが退院後の説明と併せて挨拶に来る。
入院期間中の感謝を伝える。

その後、妻に
「パパ来なくてどう思ってたの?」
と聞くと
「パパ来ないなー、プン!」
と言いながら首を反対側に向けていじける素振りを見せていた。
「もう明後日退院だけど明日ももちろん来るからね」
と伝えると
「良かったー」
と笑顔を見せていた。
会えなかった日の分のパパイラストをまとめて見せる。
すべてのイラストを当てる事ができていた。
「最後の1枚はまた明日持ってくるね。そろそろ帰るけど、会えない間もよく頑張ったね」
と伝えると
「へへー」
と笑顔を見せていた。
お互い手を振って終了。

8/13(水)

仕事後に面会。

病室に向かうと瞬きをして起きている様子。
声をかけると
「パパー、お助けー」
と言いながら笑顔で手を振っていた。
「起きてたの?」
と聞くと頷く。
「明日退院って分かってるかな?」
「分かってない分かってない」
と手を横に振りながら答えていた。
改めて明日退院、と伝え
「どんな気分?」
と聞くと
「うれしー!」
と笑っていた。

相変わらず病室外の音がよく聞こえるようで、廊下で電話している人の会話が耳に入り
「印鑑証明だって、パパ」
と言う。
「みいの退院には必要ないから大丈夫だよ」
と伝える。

明日退院のため最後のパパイラスト(息子が小さい頃に見ていたアニメ『おたすけマニー』の主人公マニー)を見せる。
「かわいー!絵は分かるんだけど書いてある文字にピント合わないな…えーと、通院…あ、『退院まであと1日』か」
と読む事ができていた。
「キャラクター、分かる?」
「かわいー、マニーじゃん!」
と即答。
「すごいねみい!これも分からないんじゃないかと思ってたよ」
と伝えると笑顔を見せていた。

担当の作業療法士さんが最後の挨拶のため入室される。
「昨日はお二人が揃ったのを見れて、私、想像以上に嬉しかったみたいで夢にお二人が出てきたんです。『良くなってるよ』ってご主人が奥様に話しかけてました」
と言われるので
「それよくみいに言ってましたもんね。こんな夫婦もいたなーって覚えててくれたら嬉しいですよ」
と伝えると
「お二人のやり取りがとっても温かくて、印象深かったので一生忘れないと思います」
と話される。
「やったね、みい」
と笑い合い、妻も
「ありがとうございました」
と笑顔で手を振る。
「○○さんの仕事に対する姿勢やプロとしての意識、言葉の選び方から『この人なら大丈夫』と思っていました。○○さんがリハビリの担当で良かったです。これからは横須賀から2人でエールを送りますね」
と伝えると
「私も、もっと良くなりますようにと想い続けます」
と笑顔で話される。

スタッフさん退室後、妻に目を向けると眠そうな表情を見せていた。
「眠い?」
と聞くと
「やだー!パパじろー!」
と言うので
「あ、帰っちゃうと思ったんでしょ」
に頷く。
「ところでみい、明日退院して帰ったらお昼ご飯何食べたい?」
「何でもいいよー。オムライスでいいよー」
「オムライスがいいのね」
「あれ美味しいんだよねー。本音が出たね」
「オッケー、作るよ」
「〇〇でいい、って生意気だね」
と笑っていた。

17:30になり
「じゃあね、みい。明日は朝イチの9:00にお迎えに来るからね。一緒に家帰ろうね。このベッドから見える天井の景色も、今日で最後だよ」
と伝えると
「やったやったー!」
と笑顔を見せ、両手で手を振りながら見送っていた。

8/14(木)

9:00
病院に到着し退院の手続きを行う。

病室に向かうと着替えを済ませた妻がベッドで待っていた。

「みいー、今日までよく頑張ったね!いよいよ退院だよ」
「えっ!?そうなの?やったー!ワシ、なんで着替えてるんだろー?って思ってた」
「もう病院の服は着なくていいからね」
「嬉しすぎるわー」

薬剤師さんより、服薬についての説明を受ける。

9:30
荷物をまとめ、スタッフステーションに挨拶、お世話になった感謝の言葉を伝える。

受付の方が
「退院おめでとうございます!」
に続けて、周囲のスタッフさんに
「○○さん、本日でご退院です」
と大きな声で周知。

その場にいたスタッフさんが入口に並び
「退院おめでとうございます!」
「お元気でいてくださいね!」
と、次々に声をかけていただき、こちらも改めて感謝を伝えた。

駐車場まで看護師さんが1名同行してくれて、車への移乗を確認。

「○○さん、元気でね。暑いから水分しっかり摂ってくださいね!」
と言われ
「はーい」
と笑顔で答えていた。

病院を出発。

駐車場を出る時の景色を見ながら
「毎日1人でこの景色見てたけど、今日は横にみいが居るから全然違うなぁ」
と思っていた。

「みい、何か飲みたいものとかある?」
「マックのシェイク飲みたい!」
「あはは、オッケー。帰りに寄っていこう」

能見台にあるマックでシェイクを2つ購入。
助手席で
「おいしー!」
と満面の笑顔で飲む妻の顔を見て、心から嬉しくなった。

11:00
家に到着。

母と父から
「おかえり!」
と笑顔で迎えられ
「戻りましたー」
と答える。

2/18に倒れてから約半年。
長かったけど、これからまた家族3人での生活が再開する。
たくさんの人に支えられながらこの日を迎えられた事に感謝。

おかえり、みい。
今日までよく頑張ったね。
戻ってきてくれて、ありがとね。

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