脳梗塞で倒れ「意識の回復は見込めない」と医師から言われた45才の妻が家に戻るまでの闘病記【9】

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まるすけ(@marusukepapa)です。

2025年2月18日(火)の夜、一緒にテレビを観ていた妻が突然目の前で意識を失いました。

すぐに救急車で搬送され緊急手術。

術後、医師から告げられた病名は
『脳梗塞』
でした。

「45才の若さで…?」
「ウソだろ…?」

『脳底動脈先端閉塞症(のうていどうみゃくせんたんへいそくしょう)』
という脳梗塞全体の中でも1%という稀な場所での発症との事。
ネットの情報も極端に少なく、内容も悲観的なものばかり…。
頭がおかしくなりそうな日々でした。

医師からは
「意識の回復は見込めないでしょう」
とまで言われましたが、奇跡的に今は後遺症を残しながらも在宅復帰して生活しています。

そんな、情報の少ない脳底動脈先端閉塞症。

「今後もし同じような状況になった方が、少しでも参考にしてくれたら…」

そんな想いから、数回にわたり私が書き留めておいた記録を元に妻の闘病記を公開していきたいと思います。

※文章は記録の文体のまま記していきます。

脳梗塞で倒れ「意識の回復は見込めない」と医師から言われた45才の妻が家に戻るまでの闘病記【8】はこちら

4/1(火)

自分の職場に、今後の時短勤務希望を伝え了承される。

実は妻が倒れる数ヶ月前に、4月からの所属事業所の所長就任の打診をされ受諾していた。
そのため、この日から所長となる事が決まっていた。

今の状態では迷惑をかけてしまうため、法人に何度も今後について相談したが
「もちろん奥様を最優先で大丈夫」
「無理ない範囲で取り組んでくれれば良い。フォローするから」
「体を壊さないように休める時は休んで」
といった温かい言葉をたくさんいただいた。

支えてくれる事業所の職員には感謝しかない。
利用者さんやご家族の前ではこれまで同様、笑顔を絶やさずにやっていくと心に決めた。

仕事帰りに面会。

病室に入ると起きている様子。

「みい、来たよー。この病院いいねー」
と伝えると
「いいー」
と返事をする。

自然に会話が出来たのでチャンスと思い
「家に帰ったら、またみいの好きな手羽先食べる?」
と聞くと
「食べる」
とすぐに返していた。

「よく喋るから、会話の様子をこれからメモしていくよ。
みいのノートだから『みいノート』だね」
と伝えると
「みいノート」
と繰り返していた。

足をマッサージしていると
「ポンポンしてるの分からない」
と言うので左右の足の感覚をそれぞれ確認。
右を触ると
「まぁまぁ分かる」
と言い、左を触ると
「まぁ…」
といった後に笑っていた。

その後も
「笑顔かわいいね」→「かわいー」
「寒い?」→「寒くないよー」
といったように、かなりスムーズな会話が出来ていた。

転院して初の面会は前日までと比べ驚くほど会話量が多く、
「偶然かもしれないけど、こんなにも違うものなのか…!」
と、良い印象で終える事ができた。

4/2 (水)

仕事帰りに面会に行く。

妻を担当してくれるメインのリハビリスタッフ3名(作業療法士、理学療法士、言語聴覚士)は全員女性との事。

その中の作業療法士さんと挨拶。

妻に声をかけると
「珍しいじゃん」
と言うので
「昨日も来たでしょ」
と伝えると笑っていた。

作業療法士さんから
「リハビリ始めますね」
と言われ
「おねがいしまーす」
と返していた。

午前中、言語聴覚士さんのリハビリでコーヒーを飲んでこぼし、着替えたと報告を受ける。

ベッド上で足の伸縮具合を確認。
左足は伸縮可で、右足は動きは悪いが動かせていた。

女性スタッフさん1人だけで車椅子へ移乗でき、一緒に2階のリハビリ室へ移動。

到着すると、調理中のリハビリのにおいがして
「おいしそう、食べたい」
と言う。

時間経過と共に足が痙攣し、時々声かけに対して反応が悪くなる事があった。
やや苦しそうな表情で少し汗をかいていたため
「大丈夫?」
と聞くと、そのまま声を出さずに小刻みにうなずいていた。

リハビリ終了後に病室へ戻り、再び足が痙攣。
「いたたたた」
と、眉間にしわを寄せて苦しそうな表情をする。
その際に失禁している事が判明。
排尿後は痙攣が落ち着く。
一緒に状況を見ていた看護師さんに着替えさせてもらい、面会終了となった。

4/3 (木)

仕事帰りに面会に行く。

声をかけると、目を閉じたまま
「おでこピタしてほしいねー」
と言うので、おでこをくっつけ
「どうだった?」
と聞くと
「よかったねー」
と言っていた。

「みい、ちょっと右手見せて」
と伝えると自分で右腕を少しだけ上にあげる。

「髪の毛洗ってもらったの?」
の質問には首を横に振っていた。
「忘れちゃった?髪いいにおいだよ」

「うん」
と返事。
「かわいいかわいい」
と伝えると口角を上げて笑顔になる。

やり取りを見ていた看護師さんより
「やっぱりご家族の声は脳にも良い刺激になるので、たくさん話しかけてあげてください」
と言われたため了承。

時間いっぱい話しかけて面会終了となった。

4/4 (金)

仕事帰りに面会に行く。

到着して声をかけると半目を開け
「パパ」
と言い笑顔になる。
その時に、離れた机に置いてあったスマホの振動音が小さく鳴る。
「ん?何か鳴ったぞ?」
と言うので
「耳、よく聞こえてるね」
と言うと
「うん、耳は…」
と言いながら目を閉じる。

「おいおい、耳が何?寝ちゃったら分からないでしょ」
と言うと
「ふふふ」
と笑っていた。

明日は息子を連れてくる事や、これだけ話ができたらビックリするかもといった事を伝える。
「ビックリしてくれたらいいなー」
と言っていた。

担当の言語聴覚士さんが挨拶に来て
「今日は紅茶を飲みました」
との事。
好きな飲み物等の確認があったのでお伝えした。

「今日はこのあと夜勤にも行ってくるから、頑張れーって思っててね」
と伝えると
「パパ頑張れー」
と言い、面会終了。

夜勤というのは、自分の所属する法人とは別の会社。
1年前から金曜日の仕事後に、地元にある障がい者のグループホームで世話人のアルバイトもダブルワークで行っていた。

こちらにも、急に休ませてもらったりで迷惑をかけたが、代表をはじめスタッフさんからたくさんの温かい言葉をいただいた。

お休みの日に神社へ行ってお守りを買ってきてくれたり
妻の事で涙を流してくれたり
マッサージに使えるアイテムを持ってきてくれたり…
多くの想いが本当に励みになった。

妻が退院した後は勤務を継続できるか不明だが、入院している間は微力ながら精一杯尽力しようと思う。

4/5 (土)

転院してから初めて息子を連れて面会に行く。

16:15
病院に到着。
理学療法士さんと車椅子に乗ってリハビリ開始の時間。

「あんまり覚醒していないんです」
との事だったが、声をかけると
「パパ」
と反応し、1階のリハビリ室へ。

家族も一緒にリハビリガーデンを車椅子散歩。
花の色を聞かれて
「ミックス」
と答え、続けて
「じゃあこれは何のミックスですか?」
と聞かれ
「分からない」
と答えていた。

桜が見える方へ移動し
「桜見えますか?」
の質問に曖昧な反応。

横に立っていた息子の方を見て突然
「あ、○○ちゃん(息子の名前)」
と言う。

室内で足の伸縮リハビリを行い、自分で曲げ伸ばしをしていた。

息子が
「来週始業式だよ。担任の先生も分かるよ。僕は何年生?」
と聞くと左手の指を1本出し
「1年生」
と言い笑う。
「3年生だよ」
と伝えたら
「高校3年生かー」
と、穏やかな表情になる。

理学療法士さんから
「じゃあ息子さんは受験、小藤田さんはリハビリ頑張りましょう」
と言われると
「一緒に頑張ろ~」
と言う。

その後は移動して平行棒で立ち上がり訓練。
スタッフさん介助で数分、立位を保持。
目の前の遠くの鏡に映ってる自分の姿が見えるか聞くと分からない様子。

今日は朝から合計3時間のリハビリをこなし、眠そうにする。

4/2(水)にあった失禁の状況を理学療法士さんにもお伝えする。

面会終了の時間になったため
「じゃあ帰るね、おやすみ」
と伝えると
「おやすみ」
と答え、すぐに入眠していた。

4/6 (日)

14:30
病院に到着。

1階のリハビリ室にて理学療法士さんとベッドの端に座った状態で半目を開けていた。

車椅子に移乗して屋外のガーデンを散歩。
「桜見える?」
に半目を開けて
「見える見える」
と答える。

「(外が)明るいの分かる?」

「分かる」
と答えていた。

室内に戻り、左手、右手の動き確認。
左手は目前にある相手の手をタッチする事ができていたが、右手は上がりきらずにいた。

両目とも斜視で瞳が外を向いている状態。
そのため視点を合わせる事が難しい事に加え、
右半身は麻痺で動きが鈍い様子だった。

こちらが発した言葉の繰り返し発言が多く
「パパ」
「ばぁばちゃん」
「〇〇さん」
と時々大きな声を交えて発していた。

15:00
別のリハビリスタッフさんへと変わり、足の伸縮と、手すりに掴まって立つリハビリを行う。
足は自分で動かしていた。
時間経過で眠そうな表情を見せ、反応も若干鈍い印象。

病室に戻った際に
「みいの部屋どこかな?」
と伝えると
「下?」
と言い笑顔になる。
「あたしの部屋どこだ?」
とやや大きな声で繰り返しながら笑っていた。

ベッドに移乗し、看護師さんと会話をしながらオムツ交換と白湯摂取。

面会終了時間になったので、最後に
「さっき桜見えた?」
と聞くと首を横に振り
「見えてないよ」
と答えていた。

記憶の定着はやはり難しいか…
と思ったが、これだけコミュニケーションがとれているのだから
ネガティブに考えないよう心掛けた。

(近日公開予定)脳梗塞で倒れ「意識の回復は見込めない」と医師から言われた45才の妻が家に戻るまでの闘病記【10】へ続く

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