脳梗塞で倒れ「意識の回復は見込めない」と医師から言われた45才の妻が家に戻るまでの闘病記【20】

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まるすけ(@marusukepapa)です。

2025年2月18日(火)の夜、一緒にテレビを観ていた妻が突然目の前で意識を失いました。

すぐに救急車で搬送され緊急手術。

術後、医師から告げられた病名は
『脳梗塞』
でした。

「45才の若さで…?」
「ウソだろ…?」

『脳底動脈先端閉塞症(のうていどうみゃくせんたんへいそくしょう)』
という脳梗塞全体の中でも1%という稀な場所での発症との事。
ネットの情報も極端に少なく、内容も悲観的なものばかり…。
頭がおかしくなりそうな日々でした。

医師からは
「意識の回復は見込めないでしょう」
とまで言われましたが、奇跡的に今は後遺症を残しながらも在宅復帰して生活しています。

そんな、情報の少ない脳底動脈先端閉塞症。

「今後もし同じような状況になった方が、少しでも参考にしてくれたら…」

そんな想いから、数回にわたり私が書き留めておいた記録を元に妻の闘病記を公開していきたいと思います。

※文章は記録の文体のまま記していきます。

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6/16(月)

仕事後に面会。

3階に着くと食事スペースで座っていたため
「みい、なんでここにいるの?」
と聞くと
「よー分からん。さっきまで寝てたんだよ」
と言う。
スタッフステーションに行き確認すると
「ご飯前なので起きていただいた」
との事。
みいに面会希望場所を聞くと病室と答えたので移動したいと伝える。
ベッドに横になると担当の理学療法士さんが入室。
3か月目のリハビリ計画書を確認。

食事が「経管栄養」から「軽介助」に改善。
トイレ動作は「終日オムツ対応」から「日中のみ希望時誘導」へ。
排泄コントロールも「オムツ」から「トイレ、オムツ」と変更されていた。
サインをしコピーをもらう。

退室時、スタッフさんがみいに向かって
「ではまた明日もよろしくお願いしますね」
と言うと
「ビシビシやってください。やってくれないと退院できないんで」
「分かりました!退院したいですもんね」
「ええ!」
と、元気よくやり取りをしていた。

今日のパパイラスト(バカボンのパパ)を見せる。
すぐに理解し
「♪てんさ~い、一家だ~、バーカボンボン♪」
と口ずさんでいた。

「パパ来たって事は何時かな?」
「6時!」
「惜しい!5時だね。みい早く退院したいよね」
「退院したいけどー、不安もあるよ」
「家での生活?」
「お医者さんがいない事だね」
「なるほどね。退院したらパパがとりあえず2週間ぐらい仕事休んで様子を見るね。で、そばにいないと危険な状態だったら仕事は考えさせてもらって、とにかくみいが一番安心できる方法を考えるよ」
といった話をする。

今日もまた、今の状態になるまでの経緯を説明してほしいと言うので2月からの事を話す。
同じようなリアクションをし
「聞かないと忘れちゃうから」
と言うので
「何度でも説明するよ」
と伝える。

「そういえば、次の日曜、いよいよ○○ちゃん(みいの地元の友達)が来るよ」
と伝えると
「おお!面会解除ですかい」
と笑顔を見せる。
「今までも面会制限はなかったんだけど、鼻に管が入ってたり両手ミトンつけてたりしたから、もう少し元気になってからがいいかなと思ってたんだ。今は元気にお話できるし」
「そーだね、前はこうやって話ができなかったんだもんね」
「(その友達の旦那さんの)○○ちゃん、分かる?」
「分かるよ!一緒に来てくれるの?」
「パパも一緒に3人で来るよ」
の言葉に笑顔を見せていた。

17:30
「また明日ね」
と伝えると今日は両手で手を振りながら見送っていた。

6/17(火)

仕事後に面会。

週末の夜勤スタッフからもらった小型の美容ローラーを取り出し
「コロコロやろう」
と伝える。
右手、左手を順にマッサージすると
「右の方が分かる」
と言う。
右上下肢鈍麻という認識だったので
「そうなの?」
と聞くと
「(感覚)もどった気がするなぁ」
と言う。

続けて右足もマッサージすると、こちらは
「なんか変な感じ。なんつーの?足じゃないみたい。触ってるのはちゃんと分かるよ」
と言っていた。

今日のパパイラスト(ちびまる子ちゃん家族)を見せる。
「うま!うまー!見て描いたの?」
「そうそう」
「誰だかは忘れたけど、看護師さんも『うまいですねー』って誉めてる人いたよ」
と言っていた。

「みい今日暑いんだよ」
「暑いの?でも今日、○○さん(担当の理学療法士さんの名前)が外から来たよ」
「わ!○○さんの名前、覚えたの?」
「うん、来たよ」
「他のリハスタッフの名前は?」
の質問には顔を歪ませていた。
「1人覚えただけでも大したもんだ」
と伝える。

トイレの方法を確認。
「トイレしたくなったらどうするんだっけ?」
「ん?呼ぶんだっけ?」
「どうやって?」
「このボタン?」
「正解!やっと覚えたね!」
と拍手をする。

17:25
「そろそろご飯の時間だね」
「おしっこしたくなっちゃった」
「さてどうするんだっけ?」
「呼ぶの?えー?パパ連れて行けないの?」
「そう言うと思ったよ。家に帰ったらパパが連れて行けるけど、病院では看護師さん呼ばないとね」
と伝えるとナースコールを押していた。
押した後どうするかは分かっていないようで
「トイレ行けばいいのかな?」
と言っていた。
「1人で行っちゃダメだよ。待ってて」
と伝え看護師さんが到着してから車椅子に移乗。

トイレ前まで同行し
「また明日ね」
の言葉に
「はーい」
と手を振りながら答え、面会終了。

6/18(水)

仕事後に面会。

今日も寝ていたので声をかけて起こす。
「パパー、何の帰りだっけー?」
「仕事のあとだよ。曜日は分からない感じかな?」
「分からんね。さっぱりだよ。パパ、毎日来てもらって申し訳ないね」
「毎日来てるって事が分かってるの凄いね!」
と伝えると笑顔を見せる。
「(病気になって入院するのが)逆だったら良かったのに」
と言うので
「逆だったら今ごろ家はグチャグチャになってるんじゃ…」
に大爆笑していた。

「今日のパパイラスト(となりのトトロ)を見せるよ」
と手渡す。
「あらかわいいねー!もー!」
と笑顔を見せる。
「何だった?」
と聞くと
「トロロ…うはは、トトロ!かわいー!」
と喜んでいた。

昨日もやった美容ローラーで右上下肢をマッサージ。
「あはは、右手くすぐったい」
と笑っていた。
右手の感覚は良い印象。
続けて右足を行う。
「うーん、右足触ってるのは分かるんだけど鈍いなー」
と言う。
強めに足裏をマッサージすると
「あははー、くすぐったい」
と笑っていた。
「強くコロコロすればくすぐったいんだね。みい、なんで入院してるんだっけ?」
「ワシのー、えー、脳梗塞」
「正解!すごいね!よく覚えたね」
と伝える。
再び入院の経緯を説明する。

トイレの確認。
「トイレしたくなったらどうするの?」
「したくなった場合はー…分からん」
「昨日は覚えてたよ。自分で行っていいんだっけ?」
「ダメー」
「じゃあどうしよっか?」
「呼ぶー」
と言うので方法を確認すると
「このピピピピのボタン」
と言うので
「正解!」
と伝える。

17:20
「トイレ行きたくなってきた」
と言うので
「呼ばないとね」
と伝える。
看護師さんが入室し
「右の靴うまく履けないよー」
と言うが
「ちゃんと履けるの知ってますよ~」
と笑顔で諭されていた。
トイレ前まで同行し、手を振って面会終了。

6/19(木)

仕事を午後半休にして面会。

14:00から理学療法士さんのリハビリ予定だったため1階リハビリ室へ。
声かけに笑顔を見せ
「疲れたー」
と言っていた。
「みい今何時ごろ?」
と聞くとピースサインをして
「2時!」
と答える。
「惜しい!でもほとんど正解だよ」
と伝える。

足で車椅子操作の練習を始めようとするが、ブレーキがかかっているのに気づき
「ブロックがかかってるなぁ」
と言う。
スタッフさんからの声かけで時間をかけブレーキ解除。
壁に向かってしまう事もあったが、手すりを使いながら上り坂、下り坂を上手に走行していた。

14:55
部屋に戻ると(友人の看護師)Tが面会に来ていて
「おー!T~」
と楽しそうに会話をする。

15:00
リハビリのため担当の作業療法士さんが入室。
「ちょうど呼びたいと思ってたんですよ、トイレ行きたくなっちゃって」
と伝える。
スタッフさん介助でトイレに入室。
中から
「右手で拭けるようになったんですね!」
「そーですね、左手はおまけです」
というやり取りが聞こえた。

トイレから出ると、迷う事なく病室の方へ足を進める。
「みい、そっちじゃないぞ。リハビリから逃げようとするんじゃないよ」
と伝えると笑いながら
「パパ、黙れよ」
と言う。
これが気に入ったようでエレベーター内で繰り返し発していた。
Tも一緒に2階リハビリ室へ。
年齢確認に
「もう分かったぞ。45歳」
と大きな声で答える。
スタッフさんに
「今日声量がありますね」
と言われる。

「Tの誕生日も分かるよ。11月の~…文化の日だろー…3日だ!」
と正解していた。

リハビリ室のベッドから起き上がる動きを確認。
左腕の肘を使いながら何とか1人で起き上がる事ができていた。
服の脱着トレーニングを行う。
使用する服をスタッフさんが持ってくると
「パパー、くさいよこの服ー」
と言い、その後も
「T~、くせーよー」
と言って笑っていた。

右手を通し、背中にある服を左手で手繰り寄せ何とか着る事ができていた。
脱ぐのはスムーズだった。

病室に戻り、今日のパパイラストを見せる。
「え?ちょっと待って!ニャロメだろ」
と言うので
「みい知らないキャラかも。ドラゴンボールのカリン様だよ」
と伝える。
「カリン様って言うの?かわいー」
と笑顔を見せていた。

眠そうな表情で会話も曖昧になったので面会終了。
右手を振って2人を見送っていた。

6/20(金)

仕事後に面会。

今日も寝ているみいに声をかけて起こす。
「こんな寝てどうすんだってぐらい寝ちゃった」
と言うので
「それだけリハビリで疲れたって事だろうから、とってもいいね」
と伝える。

リハビリ予定表を確認し、日曜日14:00から担当の理学療法士さんの予定が入っていたので
「日曜○○ちゃん(みいの地元の友達)とスタッフさん会えるね。リハビリの様子を見たらどんな感想持つかな?」
と聞くと
「歩行、うまいよワシ」
と笑顔で話していた。

目ヤニがついていたため
「取ってあげるよ」
と伝えるが、床頭台にティッシュが見当たらず
「あれ?ティッシュないぞ」
と言うと
「ティッシュ、ここよ」
とベッドの上にある事を教えてくれる。
「寝起きなのにちゃんとティッシュの場所記憶しててスゴイね!」
と伝える。

髪の様子を見て
「お風呂入った?」
と聞くと
「いや、一切入らん。風呂には一切入らん」
と言う。
「2日に1回は入ってるって聞いてるよ」
と伝えると
「ワシー、風呂の記憶ないぞ」
と言っていた。

今日のパパイラスト(キテレツ大百科のコロ助)を見せる。
右手で持つよう促すと最初は右手で掴んでいたがすぐに左手に持ち替え
「あ、コロちゃん?かわいー」
「正式名称は?」
「コロ助」
「ピンポーン」
「ねぇー、お腹すいたよ」
「ちょうどいいね。あと20分ぐらいでご飯の時間だよ」
「どこでご飯なの?」
「どこでだと思う?」
「うーん、分かんないや」
「食堂みたいな所で、4人向かい 合わせで食べてるんだよ」
「やだー、1人がいいなー。孤食。あ、みんなも人見知りかもしれないよね。みんなも孤食キボンヌ(希望)かもよ」
と、笑いながらスムーズに会話を続けていた。

みいの体の現状について、正直な感想を聞いてみる。
「バカヤローだね。そりゃ悲しさはあるよ。でも治るんじゃないかという自負はある。今だけ、って感じ」
と言う。
「じゃあもしも、ずっとこの状態だとしたら?」
と聞くと
「ちょっと不便なところもあるぜって感じ。パパと〇〇ちゃん(息子)に迷惑かけちゃうなー。迷惑かけたくないなー」
と言うので
「それは心配しなくて大丈夫だよ。こうやって話せるようになっただけでも充分みい頑張ったんだから。残りの入院期間精一杯頑張ったらあとはパパに任せて」
と伝えると笑顔を見せていた。

今日もこれから夜勤である事、明日は義父と一緒に面会に来る事を伝える。
「また明日ー」
と右手を振って見送っていた。

6/21(土)

義父と面会に行く。
エレベーターで3階へ向かっていると2階からリハビリを終えたみいがスタッフと乗ってくる。
声をかけると
「どこ行くのー?」
と笑顔で聞いてきたので
「みいに会いに来たんでしょうが」
と伝える。

このあともリハビリ予定だったため共有スペースで待っていると本日リハビリを行う理学療法士さんが挨拶に来る。
「はじめまして」

「よろしくお願いしますー」
と返事をしていた。

移動中
「明日、みいの地元の友達で仲が良かった○○ちゃん来るよ」
「パパは来ないの?」
「もちろん来るよ」
「じゃ○○ちゃんとワシが暴走した時は、歯止めをよろしく」
「だね」
「コラ!って」
「今日、いつも行ってた美容院で確認してきたけど、座ってられればみいの髪カットできるって」
「良かったー。美容院の人にも会いたいねー」
といったやり取りをする。

1階リハビリ室に到着。
マッサージ中に視界の確認をする。
右目だけで見るよう伝えると
「おお!リハビリしてくれてるお姉さん(スタッフさん)がいた」
と驚く。
「(明日面会に来る)○○ちゃんと、今年2人で旅行に行ったの覚えてる?」
と聞くと
「うーん、覚えてないな」
と言う。

エアロバイクのリハビリを行う。
負荷は最小レベルに設定していたがペース良く上手に漕ぐ事ができ、合計10分継続して漕ぎ続ける事ができていた。
リハビリ終了後、エレベーターを待っている際に
「パパなんで前髪切ったの?」
と聞いてくる。
「よく気づいたね。今日夜勤明けでカットしてきたんだよ」
と伝える。

面会場所に病室を希望。
病室へ向かう途中、壁に掛けられた時計を見て
「お、夕方の4時か」
と言っていた。

今日のパパイラストを見せると
「あ、パパ!プーさん描いたの?いいねー」
と言う。
帰り際
「明日、(友人の)〇〇ちゃんと来るね」
と言うと
「ヤバいね!」
と笑顔で見送っていた。

6/22(日)

友人夫婦と待ち合わせして面会へ。

リハビリの予定時刻だったため直接1階のリハビリ室へ行くが見当たらず。

担当の理学療法士さんが駆け寄ってきて
「すいません!急に予定変更になってリハビリ中止になりました」
と謝罪あり。

大丈夫ですよ、と伝え3階の病室へ。

「みい、来たよ」
と伝えると
「寝ちゃった」
と言う。
会話中に小さな声で友人の〇〇ちゃんが
「あたしも来たよ」
と言うと、聞き逃さず
「お、○○つぁん」
とすぐ言い当てていた。
「やっと来たよー」
の声に
「○○つぁんもこうならないように寝たほうがいいよー…ガクッ」
と、気絶のフリをする。

そんなやり取りで2人とも大笑いし
「うるさすぎるー」
と言いながら更に笑っていた。

今日のパパイラスト(みいが好きだったクリィミーマミ)の絵を見せる。
すぐに理解し
「クリィミーじゃん。かわいいー」
と笑顔を見せていた。
すると友人の○○ちゃんが
「おぼっちゃまくんと、びんぼっちゃま、おとうちゃまも描いてもらわないとね」
と言うと、みいが大爆笑。
「おとうちゃまは別にいいよー。描くの大変でしょ」
と言っていた。
「あとアレも描いてほしいな。ろくでなしブルース」
と言うので了承。

友人○○ちゃんの服にHTBのキャラのonちゃん、さらには「面会者」のシールを発見し
「onって書いてあるー」
「面会者って書いてあるー」
と、笑っていた。

座って話すよう伝えると、概ね自分の力で体を起こす事ができた。
その状態のまま友人に見え方の説明をする。
「目が外に向いちゃうから、こうして首を曲げないといけないんだよねー」
と言っていた。

みいが
「こういう簡単な事は分かるんだけど、難しい事は分かんないんだよー」
と言うと○○ちゃんが
「それは前からだろ」
と言い、納得。
「ウチら底辺の人間だからな」
の言葉に、また大きな声で笑っていた。

そのタイミングで看護師さんが入室したため2人同時にビビる。
「注意されるかと思った」
と言い
「すいませんすいません」
と2人で謝る練習をしていた。

帰り際、
「いやー、こんなに笑えると思わなかったよ。これだけ話せるんだったら、また2人で会いにくるよ」
と言われ
「ここ面会2人までなのね、パパ」
と聞いてくるので肯定。

「2人とも、マジでまた来てね。つまんないからさー」
と手を振って見送っていた。

(近日公開予定)脳梗塞で倒れ「意識の回復は見込めない」と医師から言われた45才の妻が家に戻るまでの闘病記【21】へ続く

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