まるすけ(@marusukepapa)です。
2025年2月18日(火)の夜、一緒にテレビを観ていた妻が突然目の前で意識を失いました。
すぐに救急車で搬送され緊急手術。
術後、医師から告げられた病名は
『脳梗塞』
でした。
「45才の若さで…?」
「ウソだろ…?」
『脳底動脈先端閉塞症(のうていどうみゃくせんたんへいそくしょう)』
という脳梗塞全体の中でも1%という稀な場所での発症との事。
ネットの情報も極端に少なく、内容も悲観的なものばかり…。
頭がおかしくなりそうな日々でした。
医師からは
「意識の回復は見込めないでしょう」
とまで言われましたが、奇跡的に今は後遺症を残しながらも在宅復帰して生活しています。
そんな、情報の少ない脳底動脈先端閉塞症。
「今後もし同じような状況になった方が、少しでも参考にしてくれたら…」
そんな想いから、数回にわたり私が書き留めておいた記録を元に妻の闘病記を公開していきたいと思います。
※文章は記録の文体のまま記していきます。
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6/9(月)
仕事のため面会できず
6/10(火)
14:30から介護保険の認定調査のため早退して病院へ。
3階に着くと、看護師さんに車椅子を押されているみいと合流。
「怒られるー、めちゃくちゃ怒られるー」
と言いながらカンファレンス室へ。
「パパ今日ね、すごいよ、すごい怒られるよ」
と言う。
理由確認に
「何を聞かれても何も分からんからさ」
と答える。
みい、私、認定調査員、看護師さんの計4名で認定調査開始。
調査員から
「今日の体調はどうですか?」
と聞かれ
「ふつう寄りのちょい悪(わる)方面ですねー」
と答えていた。
複数の質問に自分で答え、正解したり間違えたりしていた。
みいへの聞き取りは約15分ほどで終了し、みい以外の3名で改めて整合性チェックのため調査をし、15:20に終了。
15:00からリハビリ予定だったため2階リハビリ室へ。
作業療法士さんに腕をマッサージしてもらっていた。
そのスタッフさん曰く
「担当するのは2回目で、かなり久しぶりに入ったのですがよく笑うようになって驚きました。以前は眠そうにして反応も薄かった印象だったので」
との事。
みいに伝えると
「マジかー」
と言っていた。
輪投げの輪を片方の棒から左手で取り、もう一方の棒に入れていくリハビリを行う。
「キツイよー、これ」
と言いながらも10本移動する事が出来ていた。
続けて右手でも同じリハビリを行うが、やはり右手は若干動きが悪く、辛そうに息切れしていた。
小さなカラーコーンを両手で1つずつ掴むリハビリでも右手の動きは悪かった。
リハビリ終了後
「座り続けたからおしりが痛い」
と言うので面会は病室を希望。
「パパもう帰っちゃうのー?」
「今日はこれから帰ったら○○ちゃん(息子)と一緒にシャーペン買いに行くんだ。壊れちゃったんだって」
「あぁ!○○ちゃんかー、うんうん、買いましょうねー、シャーペン。○○ちゃん、かわいいねー」
「みい、帰る前にヒゲ剃るか」
と顔を触ると悲しそうな顔をするので
「何だ?伸ばしたいのか、ヒゲ?」
に
「やだー」
と大笑いしていた。
今日のパパイラスト(ドラゴンボールの孫悟空)を見せる。
手に持って確認し、すぐに
「あっ!悟空サンじゃなーい!」
と笑顔を見せていた。
昨日来れなかった事は忘れており、今月は残り全部来ると伝えると笑顔を見せていた。
6/11(水)
仕事後に面会。
寝ているみいに声をかけると目を開けて笑顔を見せる。
が、すぐに口を尖らせて不満そうな顔をする。
そして
「長い。ここ(での入院期間)」
と言っていた。
続けて
「色々ヤダ」
と言うので
「リハビリは頑張ったの?」
と聞くと首を横に振る。
「早く退院するためにも頑張らないとね」
に
「んー」
と答えていた。
なかなか眠気が覚めない様子。
座位を取るよう促すも、うまく手に力が入らず苦戦していた。
「寝起きだからしょうがないね」
と伝え、私の介助で座位を取る。
5分程度座位を保っていたが、次第に体を傾けていたので横になるよう伝える。
今日のパパイラストを右手に渡す。
紙を掴む事はできるがやはり不自由そう。
「右手はこんなんなっちまうなー、気持ちわりー」
と言っていた。
左手で持つように促すと上手に掴んでイラストを確認。
「おー!かっこいー!これー、マリオー」
と言い当てていた。
家に帰る時の話をしていると
「〇〇(私の職場名)の人は知ってるのかい?退院日の事とか、退院の時の持ち物とか」
と話し始める。
「いやー、知らないよ。それにしても急にその名前が出たね」
と伝える。
「退院したらパパしばらく休むって言ってたでしょ?それも申し訳ないな、って」
と言う。
「大丈夫だよ」
と伝えると笑顔を見せていた。
帰る前に
「早く、早く、早くぅー、退院したい」
「退院するにはどうすればいいの?」
「リハビリ…?セルフリハビリだよ」
「みいが一番苦手とするやつだ!」
「うーん、でも頑張る」
「頑張る目的は?」
「早く退院するため」
「その意気だね!」
といったやり取りをする。
面会終了時刻になったのでこれからご飯だよと伝える。
「プァプァー、もう帰っちゃうのー、プァプァー」
と眠そうに発していた。
また明日と伝え退室した。
6/12(木)
仕事後に面会。
声かけに起床し笑顔で会話を始める。
しばらくして時計に目をやり
「おい、ふざけんなよー、まだ16時57分かよー。あ、でもパパが来たって事はそれぐらいか」
と話す。
「みい、毎日よく頑張ってるね」
「でもこのー…なんだ、まぁ、とにかく長いね」
「長いよね、1日。パパ想像できないよ」
「ここにいる、って事は、外に出るとロクな事しないって事かな?」
「ううん、そうじゃなくて、まだリハビリの途中だから、今退院するのはみんな心配って事だよ。みい的にはどこが不自由?」
「手足の動きがねー。食べる時の手が不便。あとはー、目か」
と話している中で、自分が入院する事になった経緯を知りたいと言う。
改めて最初から倒れた日の事や病名を説明する。
「めっちゃ怖いー!全然覚えてないよ。よく死ななかったねー」
「さすがに焦ったよパパも」
「そのヤバ期(倒れてすぐのヤバい期間の事らしい)は、どこに来たの?」
「入院したのは横須賀の共済病院だよ」
「面会は来たの?」
「毎日行ってたね。最初は人数制限があったけど、一般病棟に移ってからは兄弟とか(友人の看護師)Tが面会に来てたよ。意識がなくて目を閉じて眠っていたけど、パパの声にはよく反応してたよ」
「そういう話が聞きたいねー」
「今の体の状態についてどう思ってる?前は出来てた事が出来なくなって悔しいとかガッカリするとかはある?」
「ううん、全然ガッカリしてないよ。むしろ、あ、これは出来る、って分かるから嬉しいよ」
「ナイスポジティブ!じゃああとはパパが支えるから心配なしよ」
「早く元気になりたい。早く動けるようになりたい!」
といったやり取りをする。
今日のパパイラストを渡す。
絵を確認すると
「わーいわーい。き、奇面組だー!5人いる、かわいー」
と笑顔で話す。
「みい好きだったよね」
「うん。女の子も描いてー、ワシも描こうか」
「リクエストは?」
「やはりーやっぱりー、(奇面組の)千絵ちゃんと唯ちゃん」
「オッケー、頑張るよ」
と話しているうちに17:30になり、夕食の声かけがあったため看護師さんに挨拶して
「また明日ね」
と伝え退室。
「パパ、気をつけて帰ってねー」
と右手を振って見送っていた。
6/13(金)
仕事後に面会。
3階に着くとスタッフステーションから呼び止められ、病室が変更になったとの事。
今日から3階入って左側の15号室、手前左側に移動していた。
部屋に着き、寝ていたみいを起こして
「引っ越ししたんだね」
と伝えると理解していない様子だった。
「部屋が移動になったという事は、まさかみい、何か悪い事をしたんじゃ…」
と言うと
「そうだとしたら面白いね。部屋が変わったのはねぇ、今までいた部屋方面を使いたいって人がいて、新しく来た人がいて、あのー、変わってあげた」
と説明していた。
前日に伝えた、みいが倒れた日から今までの経緯を確認すると
「覚えてないなー。めっちゃ怖いー」
と前日と同じ事を言っていた。
「何度でも説明するからね。何か不便なところはある?」
に
「あのねー、何もない」
と笑顔で答える。
「昨日は手と目が不便って言ってたよ」
と伝えるも
「えー、別にー」
と言っていた。
17:10
「パパと一緒にトイレ行きたくなってきた」
「トイレ行きたい時にはどうするんだっけ?」
「分からん」
「ナースコールだよ」
と教えると自分でボタンを押し、看護師さんが入室。
「どうされましたー?」
「トイレ行きたくなっちゃって」
「ちょうど夕ご飯前でナイスタイミングですね」
「そうなんですねー」
といったやり取りをしていた。
このまま病室には戻らないと思いパパイラストを見せる。
目を細め
「河井唯だね、隣はー、分からんな」
と言う。
「みいが昨日リクエストした千絵ちゃんだよ」
と伝える。
一緒にトイレに入り、移乗から排せつ、手洗いまでの一連の流れを確認。
トイレットペーパーを両手を使って上手に切り取り、拭き取りもできていた。
「だいぶスムーズだね、みい」
と伝えると
「そうかい?」
と言う。
看護師さんからも
「どんどん良くなってますよね、ビックリです」
と褒められていた。
看護師さんに病室変更の理由について、みいが言っていた理由を伝えて確認すると
「えーと、まぁそんな感じです。間違ってはいないですよ」
と笑顔で説明されていた。
17:30
共有スペースの食事場所に到着。
小声で
「今日も夜勤だから応援して」
と伝えると
「パパー夜勤がんばれー」
とみいも小声で返していた。
「明日は○○ちゃん(息子)と来るよ」
と伝える。
手を振っていたみいの左手と私の右手でハイタッチをして退室。
6/14(土)
14:00からリハビリに合わせ息子と14:30から面会。
リハビリ室へ行き、声をかけると笑顔で返事をする。
まずはスタッフさん手引き介助での歩行リハビリを行う。
「頑張ってるね」
の声かけに
「誰にも迷惑かけたくないからね」
と言う。
このスタッフさんは今回で3回目との事で
「前より全然いいですよ」
と言っていた。
歩きながらリハビリガーデン方面に進むと
「何だ?雨降ってんのか?」
と言うので
「眼鏡かけてないのに見えるの?」
と聞くと
「見えないなりに傘をしてるの分かった」
と言う。
「ご家族にも手引きを経験していただきたい」
と要望があり了承。
右手はスタッフさんが支えながら 、私、息子の順で左手の手引き歩行を行う。
ほぼ安定していた。
最後に階段昇降のリハビリを行う。
こちらもゆっくりと足の上げ下げができていた。
リハビリ後、パパイラスト(どうぶつの森のキャラ『ジュン』)を見せる。
「かわいー!ジュンかわいー」
と笑顔で言うので
「やっぱすぐ分かったね」
と伝える。
息子が
「今日は何月?」
と聞くと
「うん。5月のー、終わりかなー」
と答える。
「どうやって判断したの?」
の問いに
「気温とか」
と答えていた。
結婚当初、本牧や上町に住んでいた事を伝えると
「うーん、分からないな」
と言っていた。
息子が
「思い出すトレーニングだからいいんだよ。自分の誕生日は分かるんでしょ?」
と聞くと間違える事なく答え、続けて私、息子の誕生日も言い当てていた。
「Tの誕生日も分かるよ」
と言っていたがそれは間違えていた。
16:00から次のリハビリ。
車椅子を足で操作する練習も行う。
前回より上手に操作し、エレベーター前では
「すいませーん!乗りまーす!」
と急いで足を動かしていた。
17:00
息子の
「ママ、また来るよ」
の声に笑顔で手を振りながら見送っていた。
6/15(日)
病室で起きている様子だったので
「みいー、パパが性懲りもなく来たよ」
と伝える。
「いいじゃなーい。パパ来てくんないと訳わかんないんだもん。何にも分からん」
「今日が何曜日かは分からない?」
「分かんない」
「今日はねぇ、日曜日だよ」
とやり取りをする。
今日のパパイラストを見せる。
「あら!あらー!ケロケロけろっぴじゃないのー」
と即座に言い当てていた。
「たくさん増えてきたねー、イラストブック」
と伝えると、
「ありがとう、オリゴ糖」
と笑いながら言っていた。
座位になるよう促すと了承。
途中までは自分で頑張り、最後ちょっと難しそうだったため手添えするとスッと起き上がる事ができていた。
その後6分間、座位を保持する事ができていた。
あお向けになった途端、天井を見ながら
「ギャー、ふざけるなよー」
と言う。
「何だ?天井がどうした」
「パパー、誰だと思う?」
「何か見えるの?」
「ちくしょー…ガクッ」
と言って気絶したフリをする。
どうやらみいの勘違いで、何も見えなかった事をごまかしたらしい。
「そろそろみいの3か月目のリハビリ計画書が出来るはずなんだよね。最近トイレはどうしてる?」
と聞くと
「ここでしてるよ」
と言う。
「ホント?」
と聞き直すと
「あ、部屋に来たスタッフを呼んでるね」
と言う。
「トイレ行きたい時の正解は、コレ」
とナースコールを示すと
「これ押せばいいのか」
と言っていた。
再び座位を促すと、今度は16分間その姿勢を保持出来ていた。
17:00
「そろそろ帰るよ」
と伝えると怒った表情を見せ
「えー?なんでよー」
と言う。
「○○ちゃん(息子)に夜ご飯作らないと」
と伝えると笑顔になり
「○○ちゃんかー、うんうん、帰ってあげてー、○○ちゃん」
と言いながら、右手で手を振り見送っていた。
(近日公開予定)脳梗塞で倒れ「意識の回復は見込めない」と医師から言われた45才の妻が家に戻るまでの闘病記【20】へ続く



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